大和田家の大掃除 [12月の特集]

ソネットの季節特集を大和田家の人々がナビゲートします。
季節のイベントに興味津々な大和田家。海に山に街に、毎週、楽しげな場所に顔を出します。泣いて、笑って、喧嘩して。そんな大和田家の季節レポートをご覧下さい。




今回登場する大和田家の人物

2007年もあと少しで終わり。気持ちよく年を越すためにはやっぱり大掃除をしなければなりません。今回はおばあちゃんの指示の下にみんなでてきぱきと作業をこなします。

年末ということもあって(年末でなくてもですが)お父さんは浮かれ気分でいます。

お父さん「うははー、今年も終わりだ。今回のテーマはなんだ? クリスマスか、年越しそばか?!」


うかれ父さん

少々浮かれすぎという気もしますが・・・。と、そんなお父さんに活を入れるような声がしました。

おばあちゃん「浮かれすぎじゃ! クリスマスは終わったし、年越しそばにはまだ少し早い!」

お父さん「びくっ!」

おばあちゃん「大掃除もせずに年越しなんぞ、クリンナップミセスと呼ばれたこのアタシを愚弄する気か!」

お父さん「く、クリンナップミセス!」


クリンナップミセス登場

お父さんは思い出しました。普段は静かなおばあちゃんが、年末の大掃除の時期になると闘争本能ならぬ清掃本能が目覚めてクリンナップミセス・ハルに変身することを! クリンナップミセスに変身したおばあちゃんは、家族のみんなに大掃除の役割分担を的確に配置しだします。

こうなってしまってはもう抵抗などは無駄です。お父さんは素直におばあちゃんの指示に従うほかありません。

お父さん「まずはどこからやったらいいんだ」

おばあちゃん「そうだねえ、窓の掃除からやってもらおうか」

お父さん「めんどくさそうだな・・・」

おばあちゃん「文句を言わずにさっさとホースをもってきたまえ」

お父さん「サー、イエッサー!」

お父さんはホースで窓に水を撒きます。


水撒き父さん

お父さん「こうやって水を撒き散らすのは楽しいなあ」

おばあちゃん「そうかそうか。モップで拭くのも忘れるな」

お父さん「モップでいいの? 雑巾で細かくやった方がいいんじゃないかな」

おばあちゃん「大掃除は楽しくやるのが一番。細かくやりすぎて、すぐにやる気がなくなったら元も子もないからな」

お父さん「そうかあ」


モップで磨く

おばあちゃんは大掃除の極意を心得ています。細かい部分まで気を使うような方法で、家全体をきれいにし続ける集中力なんていうのは誰しも持っていません。多少大雑把でも持続可能なやり方のほうがいいのです。

おばあちゃん「じゃあ、サボらずにしっかりやるんですよ」

お父さん「はーい」

おばあちゃんは、この後お父さんに窓の水を切って乾拭きで窓をきれいにするように指示しました。このくらいの作業なら全部やっても30分以内で終わるような分量です。お父さんもそれほど苦にならないうちに窓がきれいになるのを実感できて満足です。


乾拭きすればぴかぴかに

続いておばあちゃんはしんやくんに指示を出します。

おばあちゃん「家の中はまず高いところから掃除をすると、ホコリが舞わなくてよいのじゃ。ここは背の高いしんやくんが適任」

しんやくん「高いところ…この不気味な人形をきれいにすればいいの?」


しんやくん曰く不気味

おばあちゃん「不気味と言うことなかれ。その人形は私がじいさんのところに嫁ぐときに持ってきたものなんだから。ほれ、はたきだ」

しんやくん「パタパタパタ。う〜ん、でもやっぱり不気味だな」


おばあちゃん曰く不気味ではない

しんや君の次はくみこちゃんにも指示を出します。


指示を待つくみこちゃん

くみこちゃん「何をやればいいのー?」

おばあちゃん「くーちゃんにはね、畳の雑巾がけをしてもらおうかしらね。掃除機だけだと目地に残った汚れが取れなかったりするからね」

くみこちゃん「雑巾がけなら学校でやってるから得意だぴょん」

おばあちゃん「そうかいそうかい」

くみこちゃんは得意気に濡れた雑巾で畳を拭こうとします。しかし、その姿をおばあちゃんは見逃しません。

おばあちゃん「ちょっと待ったー!」

くみこちゃん「?」

おばあちゃん「雑巾はもっと固く絞らないといけないよ。畳に汚れが染み込んでしまったり、畳の光沢が抜けてしまったりするからね」

くみこちゃん「そうなんだあ」

おばあちゃん「寒いけど窓は開け放しにしたほうが、畳がすぐ乾いていいからね」

くみこちゃん「寒いのなんて全然平気だよ」


ぞうきんを一生懸命絞る

熱心に雑巾がけをしてくれるくみこちゃんにはちょっとした掃除のコツを教えてあげるおばあちゃんでした。大掃除に協力的なくみこちゃんをほめつつ、今度はレンジ周りのお掃除です。


油汚れにこまるお母さん

お母さん「油汚れがしつこくて落ちないわ。」

おばあちゃん「そういう時はみかんの皮でこするのじゃ」

お母さん「さすがはお義母さん。きれいになってるわ!」

おばあちゃん「私は生きた知恵袋なのだよ」

お母さん「あら、でもみかんの皮なんてどこにあったのかしら」

おばあちゃん「むしゃむしゃ。みかんはおいしくてきれいになって一石二鳥」


みかんの皮を生産中

こうして大和田家の大掃除は一家総出で行われました。


おじいちゃんはトイレ掃除とかやってます

大掃除を成功させるためには家族みんなで仕事を分担することと、重い腰を上げてさっさと終わらせてしまうことのふたつが大事なようです。今年の汚れは今年のうちにしっかり落として気持ちのいい2008年のスタートを切れるようにしましょう。それではよいお年を。

取材と文:季節特集編集部、絵:サワー沢口


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コメント 1

o-nigiri

おばあちゃんの大掃除の極意は大変タメになります。我が家は残すところ窓ふきだけとなりました。
大和田家のみなさん 良いお年を〜
by o-nigiri (2007-12-28 21:56) 

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