続 二人の箱根温泉 [11月の特集]

ソネットの季節特集を大和田家の人々がナビゲートします。
季節のイベントに興味津々な大和田家。海に山に街に、毎週、楽しげな場所に顔を出します。泣いて、笑って、喧嘩して。そんな大和田家の季節レポートをご覧下さい。




今回登場する大和田家の人物

前回までのあらすじ
若かりしころを思い出しながらロマンスカーで箱根に向かったお父さんとお母さん。しかし箱根湯本駅に着いたと思った途端、お父さんが人ごみに流され二人は離ればなれになってしまいました。再会は果たされるのでしょうか?


流されるお父さん

お母さんはお父さんの姿を探します。

お母さん「どこへ行ったのかしら…」


父を求めて三千里

人ごみをかき分けて探していきます。

お母さん「あっ、あれは!」

お父さんを見つけたのでしょうか。


父を求めて0.03里 完

お父さんは駅からすぐ近くのお店で温泉まんじゅうを眺めていました。

お母さん「こんなところで何してるの」

お父さん「いや、温泉まんじゅうでも買おうと思ったんだが、財布は母さんに渡していたんで、ただ眺めていたんだ」

お母さん「子供ですか」

特に波乱もなくあっさり見つかったようでよかったですね。
それでは気を取り直して温泉へ向かいます。


温泉まんじゅうは買いました

お父さん「えーと、予約しておいたところはこの辺りだな」

お母さん「あ、あれじゃないかしら」

お父さん「そのようだ」

予約していた施設へ到着しました。
駅から歩いて5分くらい。すぐ近くです。


本日の温泉


チェックインをすませます

お父さん「じゃあ、部屋に行くか」

お母さん「ええ」

二人はチェックインを終え、エレベーターに乗って部屋に向かいます。

お父さん「ここだな」


鍵をあけて中へ


移動中いろいろありましたが、ようやく一息。

お茶を入れてくつろぎます。

お父さん「ふ〜」

お母さん「電車に乗っただけだって言うのに疲れちゃって」

お父さん「日ごろの疲れがあるからさ」

普段とは違う場所でまったりする二人です。


お茶でまったり

お母さん「さっそく温泉に行ってこようかしら」

お父さん「その前に少し腹ごしらえをしよう。頼んであるから」

お母さん「あら、そうなの」

お父さんから誘った温泉旅行、準備はいいようです。


気がきくだろ、という顔

そうこうしていると、トントンというノックの音が聞こえました。

お父さん「お、来たかな」

お母さん「早いわね」

ふすまが開かれると、仲居さんはすごい速さで料理を並べて去って行きました。


音速の如し


あっけにとられる二人

お父さん「早かったし、速かったな」

お母さん「そうですね」

お父さん「じゃ、早速いただくか」

こうして二人っきりの食事は始まったのでした。


楽しそうに食事をする二人

二人は取り留めのない話をして食事を楽しみますが時間はすぐに過ぎます。用意された料理はすべて食べ終わりました。

お父さん「ふ〜、満腹満腹」

お母さん「そろそろ温泉に行ってみますか」

お父さん「そうだな。ここはちゃんと露天風呂もあるらしいぞ」

お母さん「それは楽しみね」

二人は部屋を出て温泉に向かいます。温泉には再びエレベータに乗って4階へ上る必要がありました。


お風呂は四階

温泉のフロアに到着すると、当たり前ですが男湯と女湯は別々でした。

お母さん「ここでいったんお別れね」

お父さん「悲しいな」

お母さん「何を言ってるのよ」

このセリフが冗談なのか本気なのかお父さんはお母さんと別れて男湯へ。


しばしの別れ

お父さん「どんな温泉なのかな〜」

服を脱ぎながらお父さんはご機嫌です。ここまでの流れはお父さん的には完璧みたい。


体重は完璧じゃない様子

体重にがっかりしつつもいよいよ温泉とのご対面です。

お父さん「おー、…見ただけだとただのお湯だな」

温泉は透明でした。


湯けむりにつつまれながら

お父さん「外には露天風呂がちゃんとあるな」

お父さんはガラスの外に露天風呂があるのを発見しました。実はとにかく露天風呂が大好きで、今日もやはりそれが目当てなのでした。

ささっと体を流すと、お父さんは外へ通じるドアへ一直線。

お父さん「さ、寒い…」

季節はもう冬になろうとしています。裸で外に出るのはつらいものがあるでしょう。だからこその露天風呂だと気合いを入れるお父さん。

ちゃぷん、と音を立てながら温泉をいただきます。


ようやく露天風呂へ

お父さん「ふう、ぬるめのお湯なんだな。ゆっくり浸かるとするか」

温泉に肩まで浸かって、全身で温かさを味わいます。極楽気分でお湯の中に体が溶けてしまうような感覚です。


昇天寸前

お父さん「極楽極楽…いつまでもここにいたいくらいだ…が、もうそろそろ出ようかな」

気づくと数十分はぼけっとしていたかもしれません。外ではきっとお母さんが待っています。あんまり長時間待たせるとけんかになりそうなので、お父さんは急いで浴槽から上がりました…しかし。


外気が冷たい

お父さん「さっきにも増して寒い…」

ぬるいお湯にずっと浸かっていたからでしょうか、先ほどより外気が冷たく感じられます。風が少しでも吹こうものなら凍てつくような感覚に襲われます。

お父さんはお湯の中にざぶんと戻ります。


体温回復

お父さん「このままでは永久に出られないことになる…」

ぬるま湯に浸かっていると、外の空気が冷たく感じられてより一層ぬるま湯から出ることができなくなる。イソップ童話のような体験です。

日も暮れかけて、だんだん寒くなっていくのは確実なのでお父さんは意を決します。

お父さん「うおりゃ!」


脱出

寒さを堪えながら、かつ、濡れた床の上で急ぐと危険なので着実にドアへ向かいます。そしてドアをくぐると今度は屋内の浴槽に直行です。

お父さん「ぬるいお湯に浸かりすぎるのは危険だな。この経験は貴重だった」

お父さんはそう確信すると、外で待っているはずのお母さんの元へ駆けつけるべく急いで温泉から出ました。

外に出ると、お母さんはマッサージチェアでくつろいでいました。


くつろぐ母

お母さん「遅かったじゃないの」

お父さん「すまんすまん」

二人は仲良く部屋に戻ります。

お母さん「いいお湯だったわね」

お父さん「そうだな。なかなかだった」

お母さん「たまにはこうやって温泉旅行なんていうのも、いいわね」

ビールを飲みながら互いに今日の感想を言い合いました。


気分は上々のお母さん

お母さん「今日はこのままこの温泉に泊まるのかしら?」

お父さん「いやいや、この後は帰るだけだぞ。ほら、帰りのロマンスカーもとってある」

お母さん「あら、明日も休みなんだし、もっとゆっくりしていけばいいのに」

お父さん「温泉に浸かりすぎて日常に戻れなかったら困るだろ」


得意げなお父さん

というわけで二人は再びロマンスカーに乗って家路につきました。


癒されました

ロマンスカーに乗ればすぐ行ける箱根の温泉。日帰りでも泊まりでも体が温まって癒されますよ。

ソネット季節特集で全国の温泉情報をチェック!
詳しくは「温泉&スパ」を見てね。

取材と文:季節特集編集部、絵:サワー沢口


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o-nigiri

ホント絵上手いですね
by o-nigiri (2007-11-30 22:37) 

よこなが☆★

箱根は楽に日帰りできますが、(特急90分2020円、急行120分1150円)
どうせならば1泊したいですね。紅葉は終わったかな?

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by よこなが☆★ (2007-12-08 05:40) 

haruママ

オモシロイ♪
by haruママ (2007-12-12 12:58) 

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