ちゃんこ鍋 [10月の特集]

ソネットの季節特集を大和田家の人々がナビゲートします。
季節のイベントに興味津々な大和田家。海に山に街に、毎週、楽しげな場所に顔を出します。泣いて、笑って、喧嘩して。そんな大和田家の季節レポートをご覧下さい。




今回登場する大和田家の人物

今回はお父さん、お母さん、しんやくん、そしてくみこちゃんの4にんでちゃんこ鍋を食べに行きます。でもくみこちゃんだけはちゃんこ鍋がなんなのかよく分かっていません。大和田家に再び波乱の予感がしてきます。

「ちゃんこ鍋ってなんだろう」

ちゃんこ鍋を食べるために大和田家の4人は浅草にやってきました。浅草といえば、浅草寺の雷門です。くみこちゃんは門につるされた大きな提灯にびっくりしてしまいます。


くみこちゃんには大きすぎるスケール

くみこちゃん「あんなに大きい提灯、誰が使うの?」

しんやくん「そりゃあ、大きい人がさ」

くみこちゃん「すごく大きい人がいるのね」

しんやくん「まあ、世界は広いから」

くみこちゃんはまだ小さいのでしんやくんの冗談も真に受けてしまいました。しんやくんも嘘をつくのはよくないですね。


浅草の道を進みます

くみこちゃん「ねえねえ、それでこれから何を食べに行くの?」

お父さん「ちゃんこ鍋を食べに行くのさ」

くみこちゃん「ちゃんこ鍋? なあに、それ?」

お父さん「ちゃんこ鍋っていうのはね、お相撲さんが立派で強い体を作るために食べる栄養満点のお鍋なんだよ」

くみこちゃん「それを食べるとお相撲さんみたいになっちゃうの?」

お父さん「ははは、そうだね。くーちゃんも沢山食べてお相撲さんみたいに大きくなれるといいね。」

くみこちゃん「お相撲さんみたいに…」

ここでくみこちゃんはすこし勘違いをしてしまったようです。

くみこちゃん(みんなでちゃんこ鍋を食べるってことは、我が家はみんなお相撲さんになるつもりなんだ…。)

 

「ちゃんこ鍋を巡る戦い」

今日ちゃんこ鍋を頂くお店に着きました。


おかべさん

お父さんはちゃんこ鍋のセットを家族4人分注文しました。お父さんとお母さんはビールを、子どもたちはオレンジジュースを飲みながら、料理を待ちます。


そわそわするくみこちゃん

くみこちゃん(わたしが一番小さいから、わたしが一番たくさん食べないとひとりだけお相撲さんになれない…!)

そんなことをぶつぶつ唱えながらくみこちゃんは密かに闘志を燃やします。

料理が揃い始めました。刺身や揚げ物などが出てきて、ちゃんこを食べに来たはずが予想より豪勢なラインナップです。


ちゃんこの前のお刺身

それからようやく鍋の具が運ばれてきました。お皿の上に山のようになっています。


具財の山


ねぎ投入

次々と肉や野菜が鍋に放り込まれました。

ぐつぐつ煮える鍋をくみこちゃんは虎視眈々と見つめます。


まだかまだか

お母さん「もういいかしら?」

くみこちゃん「食べる食べるー。」

お母さん「くーちゃん、危ないよ。鍋はお父さんに分けてもらってね」

くみこちゃん「やだ! 自分でやる!」

お父さん「だめだめ、熱くて火傷したら大変だからね」

そう言ってお父さんは小皿にちゃんこの具を分けてしまいます。


不本意なくみこちゃん

ちゃんこは美味しいのですが、くみこちゃんは考えます。

くみこちゃん(こうやって私がお相撲さんになるのを邪魔するのね…がんばらないと…)

すると白菜の下に肉があるのを見つけました。


白菜の下の肉を見つける鋭いまなざし


すかさず白菜をどかそうとしたら


どこからともなく別の箸が!

くみこちゃんが上にかぶさった白菜をどかそうとした隙に、お父さんが肉を取ってしまったのです。

くみこちゃん「あー、ずるい!」

お父さん「フッフッフ、勝負の世界は厳しいんだよ」

大人気ないお父さんです。


そうこうしているうちにちゃんこはどんどん減ります

 

「鍋の底に残ったのは…」

鍋の具を全て食べ終えると、うどんが運ばれてきました。締めのうどんです。


最後の関門

くみこちゃんはもうほとんどお腹いっぱいですが、最後に気合を入れなおして鍋に向かいます。


煮えるうどん

うどんはあっという間になくなってしまいました。すると鍋の底から鶏肉がひとかけら出てきました。


くみこちゃんにとっては最後の希望です。

すぐさまくみこちゃんは箸を伸ばします。しかし同時にエモノを獲ろうとする影が。


忍び寄る影

その正体はおとうさんでした。


にらみ合う二人

くみこちゃん「あんたァー! 私がお相撲さんになるのを邪魔しないでよォー!」

お父さん「うわーーー…」

くみこちゃんはそう怒鳴って、今度こそはと力技に出ました。


どーん

決まり手は上手投げのようです。


のびちゃったお父さん

ちょっとした勘違いから大和田家は大変なことになってしまいました。

お鍋は仲良く美味しく食べるに限りますよね。

浅草 おかべ

東京都台東区浅草2-21-3
03-3841-6518
営業時間:15:00〜24:00(平日)
営業時間:12:00〜24:00(日曜)
定休日:火曜日
http://www.okabe-tarusen.co.jp/

取材と文:季節特集編集部、絵:サワー沢口


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o-nigiri

今回も大和田家のファッションセンスが光っていますね。4人の小物使いが神憑かり的に素晴らしいと思います。
by o-nigiri (2007-10-26 21:41) 

So-net季節情報

o-nigiriさん、いつもコメントありがとうございます。
小物使いについては、イラスト担当のサワー沢口さんのこだわりがみなぎっています。
これからも応援よろしくお願いします。
by So-net季節情報 (2007-10-30 11:15) 

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